違法行為から同僚をかばい、なぜか嫌われた経験から悟ったこと
会社の違法行為が行われ多くの同僚が苦しんだ時、私は彼らを守るために立ち上がり、そしてその同僚らに嫌われました。その経験から、労働紛争における同僚らの心理について、深く学ぶ機会を得ることができました。
このページでは、同僚らが労働紛争に対してどのような感情をもって行動しがちとなるのかを詳しく説明していきたいと思います。
同僚のために体を張ってかばい、逆に同僚らに嫌われた
前私がいた会社は、39歳のジュニア馬鹿社長がわがままいっぱいで幅を利かせ、その下の部下たちは意見の一つもロクに言えない根性無しばかりで、正義の「せ」の字もない会社でした。
私は若いころ、個人の尊重を高らかに謳う日本国憲法の第13条に感動している経歴がありました。ですから、従業員は俺の言うことを黙って聞け、さもなくば辞めてしまえ、という考え方の会社のやり方はどうしても見過ごせませんでした。
気に入らない者の不当な配置転換、降格などが蔓延し、皆はビクビクして会社生活を送りました。製造部に対する風当たりも強く、製造部には社長お気に入りの平社員がいきなり課長に就任し、心ない言葉でストレスを与えていました。皆嫌がらせを恐れて反発もしません。
会社の嫌がらせはどんどんエスカレートしていき、ついには給料の一方的減額にまで行き着きました。そこで私は同僚の相談を受け、立ち上がったのです。
しかし、予想に反して、反発を食らったのは同僚からでした。彼らは、私の行為を「一人で熱くなっている」とか、「しょうがないから我慢しろよ」などという言葉でダメだししてきたのです。
そう言っておきながら、彼らは影で会社の悪口を言うばかり。同僚の真意がわからぬまま、時が過ぎました。そして、同僚から疎まれ、嫌われている自分に気がつきました。
当然、職場で私を含む反発組に対する嫌がらせが始まります。私に相談をし、愚痴をこぼしていた同僚たちは、見て見ぬふり。むしろ、会社による反発組に対する嫌がらせを対岸の火事的見方で面白がっていたそうです。
職場で嫌われた出来事で悟ったこと
私は職場で嫌われた今回の出来事で大きく悟りました。
- 多くの会社員は、会社に対して無力ゆえ、自分さえ被害さえなければいいと考えていること。皆が団結すれば、無力ではないのに。
- 対抗する勇気もないので、愚痴を言ってうさを晴らしている、ということ。そんなことしてもなんの解決にもならないのに。
- 同僚が苦しんでいる時でも、会社側の人間とコンタクトを取り、自分は大丈夫だろうか、と探りを入れている、ということ。
- 会社の不当な行為をエスカレートさせているのは、何も言わない労働者が原因の一つであること。不当な行為をのさばらせておく環境は、事なかれ主義の労働者によって作られるということ。結果、真に部下をかばってくれる上司や先輩を見殺しにし、自分の首を後々絞める。
職場で同僚に嫌われ、それでも会社の不当な行為に立ち向かう尊いあなたへ
今、自分の中の正義感に従って立ち上がったのに、職場内で同僚に嫌われている勇気ある労働者の方が見ているならば、この考え方も参考にしてください。
勇気あるあなたを嫌っている同僚は、「私は不当な行為を受けて自分や家族が不利益を受けても一向に文句ありません。」と意思表示しているようなものなのです。納得の上ですから、後に残されたる者のことは必要以上に考えることはありません。
それより、職場で義を通し、嫌われたしまったあなたのこれからの幸せを考えてください。あなたの心の中には、不当な行為に屈しなかった誇りがあります。それは、これからの人生の財産です。立派な職場での「人権宣言」です。
職場であなたを嫌った同僚は、会社に対抗する手段なんて、転職ぐらいしかないのです。